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資料3. 新たな産業振興指針策定に 向けた検討における主な論点. 平成25年6月6日. 石川県商工労働部. 目次. 1.検討における基本的視座 2.本県の特徴及び内部環境の変化 3.本県をとりまく外部環境の変化 【 参考 】 アンケート調査の途中結果(抜粋) 4.検討における主な論点. 1. 1-1.基本的視座 1-2.検討の対象範囲. 1.検討における基本的視座. 2. 1.検討における基本的視座. 1-1.基本的視座. ○ 「石川県産業革新戦略 (平成 17 年策定) 」は、販路拡大やニッチトップ企業の育成、企業誘致や経
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資料3 新たな産業振興指針策定に向けた検討における主な論点 平成25年6月6日 石川県商工労働部
目次 1.検討における基本的視座 2.本県の特徴及び内部環境の変化 3.本県をとりまく外部環境の変化 【参考】 アンケート調査の途中結果(抜粋) 4.検討における主な論点 1
1-1.基本的視座 1-2.検討の対象範囲 1.検討における基本的視座 2
1.検討における基本的視座 1-1.基本的視座 ○ 「石川県産業革新戦略(平成17年策定)」は、販路拡大やニッチトップ企業の育成、企業誘致や経 営人材育成等々について、一定の成果をあげてきた。なかでも、次世代産業の創出については、 炭素繊維や航空機、医療等の分野において、数々の国の大型プロジェクトの採択につながった。 ○ このように様々な取り組みが進展した一方で、本格的な人口減少に伴う国内市場の縮小への懸念 や少子高齢化に伴う生産人口の減少、 東日本大震災を契機としたエネルギー政策の見直し、新興 国の成長に伴う国内主要メーカーのグローバル展開の進展等、本県産業をとりまく状況は変化し ている。 ○ また、本県においても、金沢港の充実や小松空港の国際化の進展、能登有料道路の無料化、北陸 新幹線の金沢開業など、産業の基盤をなす人的・物流基盤形成が大きく進展している。 ○ そこで、これらのような情勢変化を踏まえ、 (1)本県の特徴や強み(弱み)を活かしつつ(変えつつ)、 (2)様々な内外の環境変化に対応していくことにより、 本県発展の基盤をなす産業が持続的に発展していくことを目指す。 ○ そのため、産学金官の叡智を結集して、産業振興指針を深化させていく。 ○ 検討にあたっては、10年後(2024年、平成36年)を見据える。 3
1.検討における基本的視座 1-2.検討の対象範囲 ○ 本県の成長には全産業分野とも重要となるが、観光や農林水産分野については、別途、ビジョン やプランが策定されている。 ○ したがって、ここでは、製造業を中心とした検討とし、農林水産業や観光等の他産業については、 製造業との連携に視点を置いたものとする。 第2次産業 (機械、繊維、 食品、IT) 『石川県産業高度化10カ年戦略(平成8年改訂)』 『新ほっと石川観光プラン(平成22年改訂)』 『新幹線開業PR戦略実行 プラン(平成25年定)』 『石川県産業革新戦略(平成17年策定、23年改訂)』 『石川県国際化戦略プラン(平成23年改訂)』 例)植物工場 農商工連携 例)観光アプリ 医商工連携 連携 連携 観光業 第3次産業 (卸売・小売等サービス業) 次世代産業 (炭素繊維、航空機、エネルギー機器、医療診断等) 第1次産業 (農林水産業等) ※次世代産業創造会議で重点分野等を議論 連携 『いしかわの食と農業・農村 ビジョン(平成18年策定)』 『いしかわ農業人材育成 プラン(平成21年策定)』 4
2-1.基礎数値 2-2.産業基盤 (人、交通インフラ、エネルギー、地域資源、 教育機関・知的資源・文化力、就業環境) 2-3.産業構造 (業種構成、業種別成長率分析、製造業の類型、集積、 製造業の生産活動のバラつき、製造業の地区別状況) 2.本県の特徴及び内部環境の変化 5
2.本県の特徴及び内部環境の変化 2-1.基礎数値 ○ 面積、人口、総生産、事業所数、従業員数、製造品出荷額とも全国比約1%。 ○ 全数値とも、増減はあるものの、全国比率は横ばい。製造品出荷額の全国比が微減。 ○ 成長率が全国と比較して若干低くなる傾向。 【基礎数値(実質)の推移】 【経済成長率(実質)の推移】 (出所)国土交通省国土地理院「全国都道府県市町村別面積調」 経済産業省「工業統計」 総務省統計局「経済センサス」 (出所)石川県「石川県県民経済計算年報(平成22年度)」 6
2.本県の特徴及び内部環境の変化 2-2-1.産業基盤(人) ○ 本県人口は平成12年をピークに減少傾向。総人口は平成22年の約117万人から、約10年 後には110万人に近づく見通し。 ○ 生産年齢人口割合は平成22年の約63%から、約10年後には約58%まで大きく減少見込み。 ○ 老年人口割合は平成22年の約24%から、約10年後には約30%まで大きく増加見込み。 【石川県人口の推移及び将来見通し】 資料)総務省統計局「国勢調査報告」(各年)および国立社会保障・人口問題研究所「都道府県の将来推計人口」(平成25年3月推計)より三菱UFJリサーチ&コンサルティング作成 7
2.本県の特徴及び内部環境の変化 2-2-2.産業基盤(交通インフラ) ○ 本州日本海沿岸部のほぼ中央に位置。三大都市圏までの陸送時間が比較的長い。 ○ 北陸自動車道は全線片道2車線で整備。県内一般道の道路整備も進展し(道路整備率全国3位)、 能登里山海道として県内有料道路が無料化された(平成25年)。 ○ 金沢港の国際航路数が飛躍的に増大(平成17年は週5便、平成25年には週12便)。 ○ 小松空港の国際便数が飛躍的に増大(平成18年は週6便、平成25年には週15便)。 ○ 北陸新幹線の金沢開業(平成26年度末を予定)による首都圏時間距離の大幅短縮。 【道路による主要都市への所要時間】 注釈)石川県庁から北海道庁(札幌)、宮城県庁(仙台)、東京都庁、愛知県庁(名古屋)、大阪府庁、広島県庁、福岡県庁までの自家用車による平均時間距離 資料)ナビタイムジャパン社「NAVITIME」より三菱UFJリサーチ&コンサルティング作成 【金沢港のコンテナ航路】 資料)金沢港湾・空港整備事務所資料および石川県「日本海側拠点港の形成 に向けた計画書」より三菱UFJリサーチ&コンサルティング作成 8
2.本県の特徴及び内部環境の変化 2-2-3.産業基盤(エネルギー) ○ 全国的に電力コスト上昇、及び電力供給逼迫の継続のおそれがある中、高い水力発電割合を背景 とした我が国で最高水準の安価な電力。 【北陸電力の電源別発電比率について】 資料)資源エネルギー庁「電力調査統計」(平成24年度)より作成 【北陸電力の電力料金について】 資料)各社資料より三菱UFJリサーチ&コンサルティング作成 9
2.本県の特徴及び内部環境の変化 2-2-4.産業基盤(地域資源) ○ 食材や、伝統工芸(国指定数10は全国6位)・食文化、温泉などの豊富な地域資源や観光資源 (地域団体商標件数27件は全国第3位)。外需獲得につながるクールジャパンの宝庫。 ○ 世界農業遺産(「能登の里山里海」)という新たな地域資源も誕生(平成23年)。 【本県の地域団体商標について】 <加賀○○:6件> 加賀みそ/加賀友禅/加賀蒔絵/加賀野菜/加賀太きゅうり/加賀れんこん <能登○○:3件> 能登牛/能登大納言/能登丼 <金沢○○:2件> 金沢仏壇/金沢箔 <その他:16件> 七尾仏壇/中島菜/牛首紬/山代温泉/片山津温泉/和倉温泉/粟津温泉/山中温泉 輪島塗/九谷焼/大野醤油/能州紬/美川仏壇/田鶴浜建具/小松瓦/沢野ごぼう 資料)特許庁「地域団体商標登録案件紹介」(平成25年3月8日) 【経済産業大臣指定伝統的工芸品について】 牛首紬、加賀友禅、加賀繍、九谷焼、輪島塗、山中漆器、金沢漆器、金沢仏壇、七尾仏壇、金沢箔 10
2.本県の特徴及び内部環境の変化 2-2-5.産業基盤(教育機関・知的資源・文化力) ○ 人口当たりの高等教育機関数や、図書館数、社会教育費は全国トップクラス。 ○ 人口当たりの留学生数も全国トップクラス。 ○ 知的財産の出願状況は1.0%を大きく下回る。特に、特許出願数は全国比約0.2%。 ○ 日展入選者数、日本伝統工芸展入選者数は全国トップ(高い文化力)。 【教育機関等の状況】 人口10万人当たりの高等教育機関数(大学、短大、高専) 1.63 (全国2位) 人口10万人当たりの留学生数 134.6 (全国5位) 人口100万人当たりの図書館数 42.0 (全国9位) 人口100万人当たりの博物館数 25.7 (全国5位) 人口100万人当たりの公民館数 270.1 (全国10位) 人口1人当たりの社会教育費(単位:円) 20,611 (全国1位) 【知的財産権の出願状況】 特許出願数 平成17年 801件(全国比0.2%) → 平成23年 577件(全国比0.2%) 実用新案 平成17年 81件(全国比0.9%) → 平成23年 37件(全国比0.5%) 意匠 平成17年 164件(全国比0.5%) →平成23年 119件(全国比0.4%) 商標 平成17年 646件(全国比0.6%) → 平成23年 469件(全国比0.6%) 【文化力】 人口100万人当たりの日展入選者数 84.9 (全国1位) 人口100万人当たりの日本伝統工芸展入選者数 55.7 (全国1位) 人口100万人当たりの国宝・重要文化財指定件数 112.3 (全国12位) 出所)石川県「石川100の指標」 出所)特許庁「行政年次報告書」より作成 出所)石川県「石川100の指標」 11
2.本県の特徴及び内部環境の変化 2-2-6.産業基盤(就業環境) ○ 児童福祉施設が全国トップクラスで充実している。女性就業率が高い。 ○ 就業率や書籍・文具等販売額も全国トップクラス。勤勉な県民性。 人口1千人当たりの児童福祉施設定員数 234.6 (全国2位) 0~4歳児1万人当たりの延長保育実施保育所数 61.4 (全国3位) 女性就業率(単位:%) 51.2 (全国1位) 就業率(単位:%) 59.7 (全国4位) 人口1人当たりの書籍・文具等販売額(単位:円) 35,428 (全国10位) 人口1人当たりの社会教育費(単位:円) 20,611 (全国6位) 出所)石川県「石川100の指標」 12
2.本県の特徴及び内部環境の変化 2-3-1.産業構造(業種構成) ○ 製造業は成長率に大きく寄与するが、近年、第二次産業の総生産額に占める割合が低下。 ○ 機械、繊維、食品、IT(サービス業及び製造品出荷額の内数)が本県基幹産業。 【県内総生産の推移】 【名目経済成長率に対する主な産業(経済活動)別寄与度】 【産業(経済活動)別県内総生産(生産側、名目)の構成比】 【業種別の事業所数、従業者数、製造品出荷額等】 資料)石川県県民経済計算年報(平成22年度) 13
2.本県の特徴及び内部環境の変化 2-3-2.産業構造(業種別成長率分析) ○ 平成18年~21年にかけて(リーマンショック前後で)、製造業は全国平均よりも落ち込み。 本県成長率に影響する製造業の外需変化に対する対応力の向上が課題。 ○ 製造業のうち、はん用機械器具、生産用機械器具は全国平均より大きく苦戦。一方、輸送用機 械器具、電気器具・電子部品は全国平均より大きく善戦。 例えば、全産業成長率が2.2%、当該産業の成長率が-2.2%、当該地区の当該産業の成長率が -6.2%であった場合、産業要因=-2..2-(2.2)=-4.4、立地要因=-6.2-(-2.2)=-4.0。 【石川県製造業業種別の成長率格差の要因分解】 【石川県における成長率格差の要因分解】 資料)総務省統計局「経済センサス」(平成21年度)および「事業所・企業統計」(平成18年度)より三菱UFJリサーチ&コンサルティング作成 14
2.本県の特徴及び内部環境の変化 2-3-3.産業構造(製造業の類型) ○ 比較的、加工組立型が多い一方で基礎素材型が少なく、県外の素材調達先の影響を受け易い。 ○ 比較的、消費者向け製品(最終消費財)よりも工場・事業者向け製品(生産財)の製造が多く、 最終消費者につながりにくい(消費者ニーズを捉えにくい、消費者から認知されにくい)。 ○ 比較的、移輸出・移輸入の割合が高い県際交流型で、県外の発注先の影響を受け易い。 【類型別の製造品出荷額】 注釈)石川県では石油・石炭となめし革・毛皮が秘匿値のため、合計が100%にならない。 資料)経済産業省「工業統計」(平成22年)より三菱UFJリサーチ&コンサルティング作成 【製造財別の製造品出荷額】 注釈)石川県では石油・石炭となめし革・毛皮が秘匿値のため、合計が100%にならない。 資料)経済産業省「工業統計」(平成22年)より三菱UFJリサーチ&コンサルティング作成 【移輸出・移輸入率の他県との比較】 注釈)隣県、及び経済規模が比較的近く他地域で中 心的役割を果たしている諸県と比較。 資料)各県産業関連表(平成17年)より 三菱UFJリサーチ&コンサルティング作成 15
2.本県の特徴及び内部環境の変化 2-3-4.産業構造(集積) ○ 製造業が集積。とりわけ、繊維工業、生産用機械、窯業・土石製品製造業が集積。 ○ 機械系を中心にニッチトップ企業が多く存在。 【本県の産業別の特化係数(事業所基準)】 注釈)特化係数は、県の産業別構成比を全国の産業別構成比で除して算出する。1.00を超えると全国平均よりも特化していることを示す。 資料)総務省統計局「経済センサス」(平成21年度)より三菱UFJリサーチ&コンサルティング作成 【県内のニッチトップ企業】 資料)石川県商工労働部産業立地課「ギネス石川2013」(平成25年3月) 北陸経済連合会「北陸のシェアトップ100」(平成21年11月) 16 日刊工業新聞社「TRIGGER」(平成12年5月)
2.本県の特徴及び内部環境の変化 2-3-5.産業構造(製造業の生産活動のバラつき) ○ 鉱工業生産指数における業種間のバラつきが増大。業種毎のきめ細かい目配りの必要性が増大。 ○ 総製造品出荷額に占める誘致企業による製造品出荷額の割合が増加。相乗効果に期待。 【製造業の鉱工業生産指数の業種間のバラつき(標準偏差)】 資料)石川県「石川県鉱工業指数(平成18年~平成25年3月分)」より石川県作成 【誘致企業の製造品出荷額及び総製造品出荷額に占める割合】 資料)石川県商工労働部産業立地課作成 17
2.本県の特徴及び内部環境の変化 2-3-6.産業構造(製造業の地区別状況) ○ 地区別の製造品出荷額の占める割合においては、県内に南北格差が存在。 ○ 特定の業種に大きく依存している地区が半数以上。 【製造業の地区別状況(製造品出荷額)】 注釈)名称欄の数値は県内シェア。主たる製造業内の数値は地区内シェア(20%以上のみ数値を記載) 期間中に、リーマンショック(平成20年秋)がある。 ↓↑は下降した後、上昇したことを指す。 資料)経済産業省「工業統計」(平成22年)より三菱UFJリサーチ&コンサルティング作成 18
3-1.国内人口減少と国内需要停滞のおそれ 3-1.国内人口減少と国内需要停滞のおそれ 3-2.新興国等の海外市場の急成長 3-3.世界的な貿易量の増大とバイ・マルチでの自由貿易協定の拡大 3-4.為替変動 3-5.国内企業の海外現地生産の進展 3-6.成長市場の存在 3-7.高度情報化の進展 3-8.環境制約、資源制約の拡大 3-9.消費者ニーズの多様化 3.本県をとりまく外部環境の変化 19
3.本県をとりまく外部環境の変化 3-1.国内人口減少と国内需要停滞のおそれ ○ 2010年頃から本格的な人口減少に突入。平成22年の約1億2,800万人から、約10年後の 平成36年には1億2,140万人に減少(減少幅は現在の石川県人口の5.6倍に相当)。 ○ 同時に、生産年齢人口の減少と老年人口の増加(少子高齢化)。 ○ 国内需要減少への高い懸念。 【中小企業の経営上の問題点】 【我が国の人口推移と見通し】 注釈)平成22年までは総務省「国勢調査」、平成27年以降は国立社会保障・人口問題研究所 「将来推計人口(平成24年1月推計)」の出生中位・死亡中位仮定による推計結果 資料)内閣府「平成24年版 子ども・子育て白書」(平成24年) 注釈)各年10-12月期で「今期直面している経営上の問題点」 の第1位として回答のあった割合 資料)独立行政法人中小企業基盤整備機構「中小企業景況調査」 より作成 20
3.本県をとりまく外部環境の変化 3-2.新興国等の海外市場の急成長 ○ 中国、東南アジア等新興国の名目GDPは急上昇。今後もこの傾向は続くと見込まれる。 ○ 世界の名目GDPのうち、日本が占める割合は急速に低下し、日本を遥かにしのぐ規模の生産・ 消費市場が東アジアに形成される見込み。 【国別、地域別GDPの推移と見通し】 ○世界の名目GDPの推移 21
3.本県をとりまく外部環境の変化 3-3.世界的な貿易量の増大とバイ・マルチでの自由貿易協定の拡大 ○ 世界的に輸出総量は増加基調。今後もこの傾向は続くことが見込まれる。 ○ 地域間の自由貿易協定数はバイ、マルチで増加。東アジアはASEANを中心としたマルチ協定。 【世界の輸出総量の推移】 【アジアの自由貿易協定の様子】 【世界の自由貿易協定数の推移】 22
3.本県をとりまく外部環境の変化 3-4.為替変動 ○ 過去20年では、数年、円高が続き、反動が数年続く繰り返し。基本的には円高基調。 ○ 輸送用機器、電気機器、一般機械は、輸出量が多く、為替変動の影響が大きい可能性がある。 【海外輸出量が多い業種】 【為替変動】 資料)IMF, Principal Global Indicators (PGI) http://muirwoods.blog133.fc2.com/blog-entry-1123.html 23
3.本県をとりまく外部環境の変化 3-5.国内企業の海外現地生産の進展 ○ 国内企業の海外現地生産比率は増加基調。今後もこの傾向は続くことが見込まれる。 ○ 国内工場立地件数・面積は平成初期から減少しており、リーマンショック以降、更に減少。 ○ 県内企業の海外生産拠点、販売拠点の数も近年、増加傾向(特に、中国、タイ等の東南アジア)。 【県内企業の海外拠点数】 【企業の海外現地生産比率】 【国内工場立地件数・面積の推移】 注釈)対象は全国の製造業、電気業(水力発電所、地熱発電所を除く)、ガス業及び熱供給業のための工場又は事業場を建設する目的をもって取得(借地を含む。)された1,000㎡以上の用地(埋立予定地を含む) 資料)経済産業省経済産業政策局「平成24年上期(1~6月)における工場立地動向調査について(速報)」(平成24年10月) 24
3.本県をとりまく外部環境の変化 3-6.成長市場の存在 ○ 環境関連、飛行機、ロボット、医療分野などの成長市場が存在。 【新産業・新市場の創出が期待される分野】 【世界のLED市場の推移】 資料)経済産業省 【アジアの医療関連市場の推移】 資料)ElectroniCast Consultants 資料)経済産業省「経済社会ビジョン」 【飛行機の運航機構成予測】 【ロボット産業の将来市場予測】 25
3.本県をとりまく外部環境の変化 3-7.高度情報化の進展 ○ スマートフォンやタブレット型情報端末の急速な普及。 ○ スマートフォン等のタブレット型情報端末を活用した新事業創出の可能性の拡大。 ○ 若者を中心としたソーシャルメディアの急速な普及(平成23年現在で4割強)。 【スマートフォンの普及率】 【スマートフォン等の端末をベースにした新市場創出の方向性】 資料)総務省「電波新産業創出戦略〜電波政策懇談会報告書〜」 資料)総務省「情報通信白書」 【ソーシャルメディアの利用率】 26 資料)総務省「情報通信白書」
3.本県をとりまく外部環境の変化 3-8.環境制約、資源制約の拡大 ○ 規制や国際約束等の内容により、環境対応コストが上昇する可能性。 ○ 新興国の需要増大を背景として、近年、資源・エネルギー価格が急激に変動(上昇基調)。 【環境税の段階的施行】 【原油価格の推移】 資料)環境省資料 資料)石油連盟資料 【国別CO2削減限界コスト】 【鉄鉱石、銅、金、レアアース価格の推移】 27 出典)新華社 資料)公益財団法人 地球環境産業技術研究機構
3.本県をとりまく外部環境の変化 3-9.消費者ニーズの多様化 ○ 消費者の安全・安心への高まりなどを背景として、消費者ニーズの多様化は中小企業にとって 重要課題になっている。 【中小企業の経営上の問題点の推移(製造業)】 【中小企業の経営上の問題点の推移(サービス業)】 注釈)各年10-12月期で「今期直面している経営上の問題点」の第1位とし て回答のあった割合 資料)独立行政法人中小企業基盤整備機構「中小企業景況調査」より三菱UFJ リサーチ&コンサルティング作成 注釈)各年10-12月期で「今期直面している経営上の問題点」の第1位とし て回答のあった割合 資料)独立行政法人中小企業基盤整備機構「中小企業景況調査」より三菱UFJ リサーチ&コンサルティング作成 28
【参考】 アンケート調査の途中経過(抜粋) 29
【参考】 アンケート調査の途中経過(抜粋) ○ 県施策を活用した経験がある企業、業界幹部企業、及び一定規模以上の企業を対象に、順次、ア ンケートを送付し、職員訪問による追加ヒヤリングを実施。 ○ 121社完了(機械49社、繊維15社、食品23社、IT13社、伝産9社、サービス等12社)。 ○ アンケート結果の中より、企業が直面する課題、企業の主な取り組み部分を抜粋。 【企業が主に取り組んでいること(3月末時点)】 【企業が直面している課題(3月末時点)】 ①新興国市場の拡大 ②環境・健康等の新たな市場の拡大 ③消費者ニーズの多様化 ④価格競争による単価の低下 ⑤人口減少による国内市場の縮小 ⑥円高などの為替変動 ⑦取引先企業の海外移転 ⑧新興国の技術力等向上 ⑨少子高齢化による労働力人口の減少 ⑩人材不足・後継者不足 ⑪電力・エネルギー政策の見直し ⑫その他 ①新製品・新技術の開発 ②国内における販路開拓 ③海外展開 ④仕入・製造・物流コストの削減 ⑤販売・一般管理費の削減 ⑥IT導入による業務効率化 ⑦デザインの強化 ⑧サービス(メンテナンス等)の強化 ⑨品質検査体制の強化 ⑩知的財産権の取得・管理の強化 ⑪財務体質の強化 ⑫人材の育成・確保 ⑬その他 30
4.検討における主な論点 31
4.検討における主な論点 4-1.特徴と内外の環境変化のまとめ 32
4.検討における主な論点 4-2.主な論点(1) 総生産量等の経済活動量の全国比は約1.0%で横ばいであり、成長率が全国と比較して若干低い傾向(特①、②)。一方、環境関連、医療関連等の成長分野が存在(外⑨)。本県には、繊維、機械をはじめとして製造業の集積がある(特⑫)。 • 集積を活かして成長市場に注目して、新市場創出、次世代産業創出の取り組みを加速させるべきではないか。 川中的受注型産業で消費者が遠い(特⑪)。一方で、消費者ニーズも多様化(外⑬)。北陸新幹線開業により、首都圏とのビジネス交流の機会拡大が期待される(内⑥)。女性就業率が高い(特⑨) • 多様化する消費者ニーズを迅速に掴み、対応していくにはどうしたらよいか(女性力の活用等)。 • 消費者ニーズを踏まえつつ、より魅力的な企画・提案をできる人材育成が必要ではないか。 豊富な地域資源や観光資源に恵まれており、文化力も高い(特⑤、⑦、⑧)。陸、空、海の整備も進展し、首都圏や海外へのアクセス向上。(内③、④、⑤、⑥)。海外では新興国をはじめとして市場が急拡大している(外⑥)。 • 高品位でクールな要素を首都圏や海外に発信し、外需の獲得やインバウンドの促進につなげるべきではないか。 新興国等の市場拡大や円高基調を背景に、国内企業の海外現地生産比率は増加基調(特④、⑥、⑦)。県内企業の海外の生産・販売拠点も増加(外⑧)。一方で、陸、空、海の整備も進展(内③、④、⑤、⑥)。 • インフラを活用して、海外需要を取り込み、国内の研究開発投資につなげ、付加価値の高い技術を県内で蓄積していくべきではないか。 • グローバルに活躍できる人材の育成必要ではないか。 人口あたりの高等教育機関数は全国上位(特⑥)。また、県内には製造業が集積しており、機械系を中心にニッチトップ企業が多く存在(特⑫、⑬)。一方で、特許出願は全国比の0.2%(特⑦)。 • 大学が知の拠点となり、新しい技術の創造を促進すべきではないか。産学連携をどのように促進させるべきか。 製造品出荷額に南北格差が存在し、特定業種に大きく依存している地区が半数以上(特⑭)。一方で、近年、北部には、世界農業遺産という新たな地域資源が誕生し、有料道路も無料化(内③、⑦)。 • 地域の特性を活かした新製品開発や販路拡大、農商工連携等により、製造品出荷額の地域間格差を是正していくべきではないか。 33
4.検討における主な論点 4-2.主な論点(2) 成長率への影響が大きい製造業の総生産額に占める割合が低下(内⑧)。加えて、製造業はリーマンショック前後で全国平均より落ち込み(内⑨)。鉱工業生産指数の業種間のバラつきも拡大(内⑩)。誘致企業による製造品出荷額の割合が増加(内⑪)。川中的受注型産業が多い本県産業にとって、国内需要減少や国内企業の海外現地生産比率増加、新興国成長や貿易の進展による価格収斂は脅威(外③、④、⑤、⑦)。 • 国内外に販路を複層化し、異分野との融合を図るなど、外的ショックに強い構造の構築すべきではないか。 • 県内企業の相乗効果を高めることが必要ではないか。 • 圧倒的な技術力などグローバル競争に負けない取り組みとして何が重要か。 生産年齢人口と少子高齢化が進行(内②、③)。グローバル化も一層進む見通し(外④、⑤)。人口あたりの高等教育機関数は全国上位(特⑥)。産業界は製造業が集積し、ニッチトップ企業が多い(特⑫、⑬)。 • 高等教育機関数が少子高齢化や人材育成、グローバル化対応において果たす役割は大きいのではないか。 • 高等教育機関と産業界が連携し、企業の人材確保・育成へとつなげる取り組みを促進すべきではないか。 全国的に電力上昇や電力需給逼迫のおそれがある中(外⑫)、北陸には我が国最高水準の安価な電力がある(特④)。 • 電力が安価な点を活かし、電力使用が多い業種の集積を図るべきではないか。 スマートフォン等のタブレット型情報端末やソーシャルメディアの普及(外⑩)。消費者ニーズが多様化(外⑬)。 • スマートフォン等を活用して消費者ニーズを捉えるなど、ITを活用した販路開拓等が重要ではないか。 資源・エネルギー価格の上昇など環境・資源制約の拡大する傾向(外⑪)。全国的な電力需給逼迫のおそれ(外⑫)。 • 環境制約や資源制約にも対応した、生産性向上や経営強化が重要になってくるのではないか。 県内、国内において、人口が減少し、15~64歳人口が減少する(内①、②、外①、②)。 • 人材の確保・育成が重要ではないか。 34