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1. 腎障害をきたす全身性疾患 2. 尿細管障害. 第二内科 吉田英昭. 国家試験レベル. 55 歳の女性。 3 ヶ月前から下腿浮腫が出現してきたため来院した。 15 年前から関節リウマチに罹患し、 3 年前から金製剤で治療されている。尿所見:蛋白( 3 +)、糖(ー)、潜血(ー)、尿蛋白 5.5g/ 日。血清生化学所見:総蛋白 5.0g/dL, 尿素窒素 12mg/dL, クレアチニン 0.8mg/dL, 総コレステロール 385mg/dL 。考えられる腎病変はどれか。2つ選べ。 A 膜性腎症 B 腎乳頭壊死 C 腎皮質壊死 D アレルギー性腎炎
E N D
1.腎障害をきたす全身性疾患2.尿細管障害 第二内科 吉田英昭
国家試験レベル • 55歳の女性。3ヶ月前から下腿浮腫が出現してきたため来院した。15年前から関節リウマチに罹患し、3年前から金製剤で治療されている。尿所見:蛋白(3+)、糖(ー)、潜血(ー)、尿蛋白5.5g/日。血清生化学所見:総蛋白5.0g/dL, 尿素窒素12mg/dL, クレアチニン0.8mg/dL, 総コレステロール385mg/dL。考えられる腎病変はどれか。2つ選べ。 A 膜性腎症 B 腎乳頭壊死 C 腎皮質壊死 D アレルギー性腎炎 E アミロイド腎症
国家試験レベル • 43歳の男性。発熱と下腿の痛みを伴うしこりのため来院した。2ヶ月前から夕方に38℃台の発熱、鼻汁および鼻閉が出現し、副鼻腔炎と診断された。1週間前から両下腿に有痛性の紅斑が出現した。意識は清明。身長183cm、体重71kg。体温37.8℃。脈拍88/分、整。血圧122/84mmHg。眼瞼結膜に貧血なく、眼球結膜に黄疸はない。胸部、腹部に触診、聴診上異常所見はない。両下腿に径1cmの有痛性結節性紅斑を数個認める。尿所見:蛋白(2+)、潜血(1+)。血液所見:赤血球423万/μL, Hb 12.1g/dL, Ht 36%, 白血球10,800/μL, 血小板39万/μL。血液生化学所見:総蛋白7.4g/dL, クレアチニン0.7mg/dL, AST 14, ALT 19, LDH 129。免疫学所見:CRP 7.5mg/dL, CH50 60単位(基準30-40)、抗好中球細胞質抗体陽性。胸部レントゲン写真で両肺に多発性の結節影を認める。診断はどれか。 A 悪性リンパ腫 B サルコイドーシス C 結節性多発動脈炎 D 全身性エリテマトーデス E Wegener肉芽腫症
認定内科医試験レベル • 45歳の女性。1年前に非アトピー型喘息を発症し、副鼻腔炎の合併と繰り返す肺浸潤影との既往がある。1ヶ月前から発熱、体重減少、四肢末梢のしびれと筋力低下および下腿浮腫が出現し、徐々に増悪したため来院した。検査所見:末梢血好酸球6,790/μL。最も考えられる診断はどれか。1つ選べ。 A Wegener肉芽腫症 B アレルギー性肉芽腫性血管炎(Churg-Strauss症候群) C アレルギー性気管支肺アスペルギルス症 D 急性好酸球性肺炎 E 顕微鏡的多発動脈炎
腎障害をきたす全身性疾患 • 代謝性疾患 • 自己免疫疾患 • パラプロテイン血症 • その他
代謝性疾患 • 糖尿病 • 高尿酸血症・痛風 • 糖原病 • 脂質代謝異常症
糖尿病性腎症(病理) 糖尿病による糸球体硬化症のこと。 びまん性病変、結節性病変、滲出性病変 尿細管間質障害もみられる びまん性病変 結節性病変 滲出性病変
糖尿病三大合併症の進展 神経障害 網膜症 腎症 症状がないことが多く、気づいた時にはかなり進んでいる! 早期発見が大事
糖尿病は腎症進展率よりも死亡率が高い(5097人の10年間追跡結果)糖尿病は腎症進展率よりも死亡率が高い(5097人の10年間追跡結果) 2.0% 腎症なし(第1期) 2.8% 微量アルブミン尿 (第2期) 1.4% 2.9% 蛋白尿(第3期) 3.0% 4.6% 死亡 腎不全、末期腎不全 (第4、5期) 19.2% UKPDS64より改変引用 2nd Dept. of Internal Medicine, Sapporo Medical University School of Medicine
糖尿病性腎症の治療 • 血糖コントロール • 血圧管理 • 蛋白制限食(Stage 3以降) • 腎保護薬 stage 2→stage 1やstage 3→stage 2 へ改善させることができる stage 4以降でも末期腎不全へ進行を遅らせることが可能
血糖コントロール • 空腹時血糖 110 mg/dl未満 • 食後血糖 180 mg/dl未満 • HbA1c (JDS値) 6.5%未満 米国DDCT (The Diabetes Control and Complication Trial Research Group), NEJM 1993 欧州UKPDS33 (UK Prospective Diabetes Study Group), Lancet 1998 日本Kumamoto Study, Diabetes Res ClinPract 28, 1995
膵移植後の尿蛋白の推移 移植患者 非移植患者 (Coppelli: Transplantation, Volume 81(7)15, 2006)
膵臓移植 健康人 33歳女性 1型糖尿病17年 移植前 移植後5年 移植後10年 HbA1c 5.5% HbA1c 5.3% HbA1c 8.7% Fioretto P, et al. NEJM 339: 69, 1998
血圧管理 • アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACEI)またはアンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)を使用 • 日本人2型糖尿病を対象にした、RENAAL StudyやINNOVATION Studyでは、尿アルブミン減少効果、腎機能低下抑制がみられた • 血圧目標値:130/80 mmHg未満(合併症なし)、125/75 mmHg未満(蛋白尿1g/日以上) 血圧管理以外に、蛋白制限、脂質管理、禁煙などがある
2型糖尿病患者の家庭の早朝収縮期血圧と 合併症の関係 170人の検討 腎症 100 90 80 有病率(%) 70 60 脳卒中 50 40 心臓病 30 20 10 210 200 190 180 170 160 150 140 mmHg 130 120 110 早朝収縮期血圧 Diabetes Care 25; 2218, 2002
透析になりやすい人 血圧 蛋白尿 100% 糖尿病は高血圧と蛋白尿を合併しやすい 透析 蛋白尿がかなり多い 蛋白尿がまあまあ多い 蛋白尿が少し 0 時間 低い (血圧) 高い
糖尿病性腎症のstageと大規模臨床試験 第1期 第3期b 第4期 第2期 第3期a 第5期 正常 アルブミン尿 微量 アルブミン尿 持続性蛋白尿 透析療法 顕性腎症 後期 顕性腎症 前期 腎不全期 腎症前期 早期腎症 透析療法期 DETAIL ROADMAP ORIENT IRMA 2 IDNT Steno-2 RENAAL TRENDY J-DOIT3
ACE-I, ARBは糸球体高血圧を 改善する
喫煙者と非喫煙者の糖尿病性腎症発症率 1 アルブミン尿が検出されない割合 0.8 非喫煙者 糖尿病の喫煙者は2倍腎症になりやすい! 0.6 喫煙者 0.4 0.2 0 0 2 4 6 8 追跡期間(年) Diabetes Care 30;1286,2007
エビデンス2b エビデンス2b 推奨度A 推奨度A * 血清クレアチニン値上昇における 補正相対危険度(95%CI) 男性(SCr≧1.4mg/dLへの進展) 高尿酸血症のリスク(腎障害) ・血清尿酸値は慢性腎臓病(CKD)の発症や進展と関係する。 ・一般集団において高尿酸血症は腎不全の危険因子である。 ■血清尿酸値と血清クレアチニン値上昇 ■血清尿酸値と腎不全による死亡 * 12 9 *:P<0.01 Trend Test 8 腎不全による死亡における 補正相対危険度(95%CI、年齢で補正) 女性(SCr≧1.2mg/dLへの進展) 10 7 Student’s t-test 8 6 5 6 4 4 3 2 2 1 0 0 <5.0 5.0-5.9 6.0-6.9 7.0-7.9 8.0- 0.3-4.9 5.0-6.4 6.5-8.4 8.5-13.0 血清尿酸値(mg/dL) 血清尿酸値(mg/dL) *:年齢・BMI、血圧、総コレステロール値、血清アルブミン値、血糖値、喫煙、飲酒、運動、蛋白尿、血尿で補正 <対象>鉄道会社に勤務する労働者49,413人(1975-1982、日本) <方法>984死亡例(平均5.4年観察)の死因と血清尿酸値8.5mg/dL以上の関係を解析した。 <結果>血清尿酸値5.0-6.4mg/dLと比べて8.5mg/dL以上では腎不全による死亡の危険度が高かった。 <対象>1997年と1999年に沖縄県総合保健協会の健診データに登録された男女 6,403人(日本) <方法>2年間に血清クレアチニン値高値となった人のデータを解析した。 <結果>男女ともに血清尿酸値は血清クレアチニン上昇と正相関していた。 Iseki K, et al. Hypertension Res 24: 691-697, 2001より作図 Tomita M, et al. J Epidemiol 10: 403-409,2000より作図 高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン第2版 p42改変
血清尿酸値はCKD発症の予測因子となる 1 0.9 0.8 0.7 尿酸値5.1未満 5.1以上6.1未満6.1以上7.1未満7.1以上 0.6 0.5 開始時の尿酸値による層別:CKD発症リスク 開始時の尿酸値による層別:CKD発症リスク 累積無イベント生存率 • 血清尿酸値はeGFRに対して、尿素窒素と同程度の強さの相関。 • 開始時尿酸値は、高尿酸血症(7.1mg/dL以上)のみならず、5.1mg/dL以上であれば、5.1mg/dL未満の群と比較して有意にCKDを新規に発症しやすく、開始時血清尿酸値が高値であるほど、CKD発症に関するリスクが高かった。 0 2 4 6 8 10年 辻裕之 他: 人間ドック. : 23(3): 533, 2008
腎疾患を引き起こす危険因子としての高尿酸血症の重要性腎疾患を引き起こす危険因子としての高尿酸血症の重要性 10 10 9 9 8 8 7 7 6 6 5 5 4 4 3 3 2 2 1 1 0 0 ベースラインの血清尿酸値によるESRDの累積頻度(男性、女性) 女性におけるESRDの発症に関するCox解析 女性 男性 (受診者1,000あたり) (受診者1,000あたり) ESRDの累積頻度 *ベースラインの血清尿酸値: 6.0mg/dL 以上 血清尿酸値mg/dL <7.0 ≧7.0 <6.0 ≧6.0 スクリーン症例数 15617 7332 21795 3433 ESRD発症 症例数 19 34 19 31 Iseki K. et al.: Am J Kidney Dis.: 44(4): 642, 2004
高尿酸血症による腎障害発症メカニズム URTなどの有機酸トランスポータ MAPキナーゼERK, p38MARK 尿酸 NF-k B, AP1 尿酸 COX-2(TXA 2) レニン基質産生過剰NOSの抑制 MCP-1 PDGF 血管平滑筋細胞増殖 炎症 全身高血圧糸球体高血圧 腎内血管病変 腎障害の発症および腎疾患の進展 :細胞内の経路 :細胞外の経路 UAT:尿酸トランスポーター/チャネル ERK:細胞外シグナル制御キナーゼ NF-k B:核内因子κB MCP-1:単球走化性タンパク質-1 MAPキナーゼ: マイトジェン活性化プロテインキナーゼp38:p38マイトジェン活性化プロテインキナーゼAP1:アクチベータータンパク質1 NOS: 一酸化窒素合成酵素 PDGF:血小板由来増殖因子 久留一郎: 血圧.:14: 272, 2007
糖原病と腎障害 • 横紋筋融解を発症する筋型糖原病に伴う急性腎不全 • 肝型糖原病に分類される糖原病I型(von Gierke病)に伴う腎合併症
先天代謝異常に起因する横紋筋融解症と腎障害の機序先天代謝異常に起因する横紋筋融解症と腎障害の機序 代謝性基礎疾患 筋細胞へのATP供給破綻 膜のATP依存性ポンプの破綻 細胞内へのNa, Cl, 水分の流入 細胞内へのCaの流入 浸透圧上昇 Lipase, Proteaseの活性化 横紋筋融解症:筋細胞壊死と細胞内物質の逸脱 (CK, Myoglobin, ALT, AST, LDH, Purin, Aldolase, K, Pi) myoglobin NO 1.腎血管収縮 2.遠位尿細管閉塞 3.近位尿細管への虚血、毒素 腎不全 Oxidant injury
腎硬化症高血圧が持続して腎臓の細動脈が硬化する。腎硬化症高血圧が持続して腎臓の細動脈が硬化する。 ① 悪性腎硬化症急激な血圧上昇(悪性高血圧:最低血圧130mmHg以上)の ために起こる腎臓の細動脈および糸球体病変。 壊死性血管炎(壊死性細動脈炎、壊死性糸球体炎)を伴う。 内膜が肥厚(玉ねぎ様)。 腎萎縮、蛋白尿を呈する。 ② 良性腎硬化症小葉間動脈や輸入細動脈が硬化する。線維性に肥厚し、硝子様物質が沈着する。 壊死性血管炎を伴わない。 悪性腎硬化症への進展を避けるため、降圧療法。 良性腎硬化症 悪性腎硬化症 小葉間動脈
自己免疫疾患 • 全身性エリテマトーデス(SLE) • 関節リウマチ • 結節性多発動脈炎(PN) • Wegener肉芽腫症 • ANCA関連腎炎 • Sjögren症候群 • 紫斑病性腎炎
ループス腎炎(LN) • 多彩な腎病変を呈する • 免疫複合体の沈着があっても、臨床的にSLEの診断がされないとLNとは診断できない • 代表的な病理像は“ワイヤーループ病変”と“半月体形成”を伴うような活動性の高いび慢性LN
LNの腎炎組織分類(ISN/RPS)抜粋 International Society of Nephrology/Renal Pathology Society (ISN/RPS) 免疫複合体の沈着が必須 WHO分類も広く使用されてきた
LNの予後と治療 • 発症頻度は明らかではないが、約20%が透析導入される • 透析導入されてもSLEの治療の継続が必要なことが多い • 全経過でLNを発症しないSLEもある • LNを合併したSLEの予後は悪い • 治療はSLEの治療が基本、LNの発症期にはステロイドパルス、免疫抑制剤パルス、ステロイド、免疫抑制薬の維持療法が行われる
RAでみられる尿異常・腎機能障害 • 尿異常は20~40%にみられる(血尿が多い) • 蛋白尿は0.5g/日未満と少量が多い(80-90%) • GFRは30-60ml/minと軽度低下であることが多い(70-80%) • 上記は罹病期間や治療薬剤に影響する
血管径による腎血管炎の分類 小葉間動脈 毛細血管 細静脈 静脈 弓状動脈 葉間動脈 輸入細動脈 腎動脈 大動脈 炎症性腹部大動脈瘤 高安動脈炎 Buerger病 側頭動脈炎 ANCA関連血管炎 Wegener肉芽腫症 Churg-Strauss症候群 顕微鏡的多発血管炎 古典的 多発動脈炎 一次性血管炎 原発性クリオグロブリン血管炎 川崎病 血管炎 リウマトイド血管炎 ループス血管炎 Schonlein-Henoch 紫斑病 血管Behcet病 血管Behcet病 小型血管炎 大血管炎 中型血管炎 二次性血管炎
結節性多発動脈炎と顕微鏡的多発血管炎の比較結節性多発動脈炎と顕微鏡的多発血管炎の比較 polyarteritis (PN), microscopic polyangiitis (MPA)
PNとMPAの治療・予後 • ステロイド(パルス含む)、免疫抑制薬、血漿交換(PN) • PNは多くの症例が半年以内に死亡し、1年以内の死亡率が45%,その後の死亡率は低下。主な死因は呼吸不全、腎不全、心不全、消化管出血。 • MPAは半年以内に30%が死亡、1年以内の死亡率は35%,主な死因は感染症、肺出血、腎不全 • MPAの予後は限局型>全身型である
Wegener肉芽腫症 • 三主徴:①上気道(鼻、眼、耳、咽喉頭)②下気道(肺)③腎や皮膚など、の肉芽腫性炎症、原因不明の血管炎 • 40-60歳代の中高年に多く、性差はない C-ANCA(またはPR3-ANCA)が70-80%に陽性 P-ANCA(またはMPO-ANCA)が20-30%に陽性(日本) 肉芽腫性変化
WGの主病変と進展過程 E 耳 鼻・副鼻腔 壊死性鼻炎 眼 壊死性血管炎 nasal stage 肉芽腫性炎 限局型WG 肺 肉芽腫症 壊死性血管炎 L 全身型WG K 腎 壊死性半月体形成性腎炎 壊死性血管炎 結節性多発動脈炎 壊死性血管炎 治療はストロイド、免疫抑制剤
ANCA関連腎炎 • 抗好中球細胞質抗体(ANCA (anti-neutrophilcytoplasmic autoantibody))が関与していると考えられる血管炎が原因 • 診断・治療が遅れると急速進行性腎炎(rapidly progressive glomerulonephritis: RPGN)症候群をきたす予後不良の疾患 • MPA, Churg-Strauss syndrome (CSS), WGの3疾患が含まれる • MPO-ANCAとPR3-ANCA • 日本ではMPO-ANCA関連血管炎の頻度が高い(高齢者が多い)
ANCA関連腎炎の組織像 • 糸球体毛細血管の壊死 • 病変が軽度であれば、壊死部は少数の糸球体(巣状)に部分的(分節性)に認められるのみで、巣状・分節性壊死性糸球体腎炎(focal segmental necrotizing glomerulonephritis)と呼ばれる • 病変は急性期で高度の場合、糸球体の半分以上に細胞性の管外性増殖を認め壊死性半月体形成性腎炎(necrotizing crescenticglomerulonephritis) • 細胞性半月体は慢性化すると線維細胞性、さらに線維性半月体となり、ついには糸球体硬化となる • 糸球体のみならず、細動脈や小葉間動脈、弓状動脈にも壊死性血管炎を認めることがある • Churg-Strauss症候群では肉芽腫と好酸球浸潤を認める • WGでは糸球体病変に加え、尿細管・間質に肉芽腫を認める
RPGN(MPO ANCA関連) PAS x400 72y, M H/B; 159cm / 67.3kg Cr/BUN; 3.4mg/dl / 40mg/dl 尿蛋白; 1.3g/dl 尿潜血; 50-99/ HPF WBC/ CRP; 6100/ul / 0.74mg/dl MPO-ANCA; 312EU 尿β2MG; 2830ug/l
ANCA型RPGNの治療 • プレドニゾロンのパルス療法を含めた副腎ステロイド薬、免疫抑制薬(シクロホスファミドなど)、抗血小板薬、抗凝固薬、血漿交換の併用 • 感染症の合併率が高く、特に高齢者では慎重に • 全てのRPGNの腎生存率2年で80%ほど、生命予後は70-80%(死因の50%前後が感染症)
Sjögren症候群の腎病変 • Sjögren症候群患者の約30%に腎病変が出現 • 間質性腎炎(最も多い)、メサンギウム増殖性腎炎、膜性腎炎、半月体形成性腎炎など • 臨床的に問題になる場合は多くない • 生検が施行された間質性腎炎では、浸潤細胞の大半はCD4陽性T細胞で本疾患の唾液腺組織に類似 • 尿細管性アシドーシス(遠位型:type I、近位型:type II)、本症では遠位型が多い