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制約なしの関数の最大化問題. 経済学では関数を最大、ないしは、最小にする問題が、いたるところで出る。 例 費用の最小化や利潤の最大化 予算制約下のような制約付最大化問題は、次章. 一変数関数の最大化. f ( x ) ( 一実変数の実数値関数 ) の最大化 。 f ( x ) の最小化は、 - f ( x ) の最大化 問題がうまく出来ていれば、微分して 0 とおけば、求める解が出る。 以下では、少し細かく見る. 最大化の必要条件. 極大化の十分条件. を含む. で二階連続微分可能. 二次式で近似. 平均値の定理による評価. で. なら. が連続なので.
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制約なしの関数の最大化問題 • 経済学では関数を最大、ないしは、最小にする問題が、いたるところで出る。 • 例 費用の最小化や利潤の最大化 • 予算制約下のような制約付最大化問題は、次章
一変数関数の最大化 • f(x) (一実変数の実数値関数)の最大化。 • f(x)の最小化は、-f(x)の最大化 • 問題がうまく出来ていれば、微分して0とおけば、求める解が出る。 • 以下では、少し細かく見る
極大化の十分条件 を含む で二階連続微分可能 二次式で近似 平均値の定理による評価
で なら が連続なので を十分 に近く取れば
最大化の十分条件についての命題 • 「f(x)が x*を含む開区間で二階連続微分可能のとき、 f’(x*)=0, f”(x*)<0ならば、 x*のある近傍があって、f(x)は x*で、その近傍での最大を取る 」 • f(x)は x*で、極大をとる • 局所的な最大だが局大でなく極大 • 微分して0で二階微分が負が極大の十分条件 • 微分して0で二階微分が正が極小の十分条件 • 存在するのは近傍だが、多くの問題は、大域的に行儀のいい性質を持つ
凹関数 開区間で定義された二階連続微分可能な関数 がその開区間で成立すれば で一意の最大をとる このような関数は「厳密な凹関数」
凹関数の定義 二階微分可能であれば f”(x)£0 厳密な凹関数
凸関数と凹関数 (厳密な)凸関数 線形関数やアフィン関数は凸関数かつ凹関数 凸関数の例 凹関数の例
準凹関数 関数に最大値を取るあるだけならば、準凹関数で十分 準凹関数の定義 端っこの小さいほうより大きければよく、一様に膨らんでいる必要はない
準凹関数の注意点 • 単調関数は、すべて準凹関数 • ある区間で二階連続微分可能ならf’(x)=0 Þ f”(x)<0が十分条件 • 凹関数は準凹関数 • 経済学的には、序数性に対応 • 凹関数の和は、凹関数だが、準凹関数の和は、準凹関数とは限らない。
[0,∞]上の連続微分関数の最大化の必要条件 ケース 1 ケース 2 ケース 1 またはケース と は同値
例 競争企業の利潤最大化 単一の財を生産する企業 生産量 価格 総費用(関数) 利潤(関数) 価格を一定として、最大化の必要(一階の)条件(FOC) 微分して0 価格=限界費用
極大化の十分条件(二階の条件) FOC 二階微分が負 限界費用は逓増
供給関数 利潤を最大にする生産量を価格の関数とすると、供給関数 価格=限界費用(FOC) 両辺を微分 二階の条件が満たされ、限界費用が逓増すれば正 供給曲線は、右上がり
例 独占企業の利潤最大化 一つの財市場に一つしか企業が無いとする。 価格 需要関数 厳密に減少的 逆関数が存在
逆需要関数 総費用(関数) 利潤(関数) 収入関数 利潤(関数) 利潤最大化の必要条件 微分して0 限界収入=限界費用
限界収入=限界費用 限界費用が厳密に正
需要の弾力性 需要の変化率÷価格の変化率
需要の弾力性が1以下 価格を1%上げると需要の減少は1%以下 売上は増え、需要が減るので費用も減る 必ず儲かる 利潤を最大化しているとき価格を上げると、需要が、1%以上減り、収入が減る
二階の条件 微分して0 一階の条件 もう一階微分して負
が十分条件 限界費用逓増、需要関数が右下がりで凹 「ぼこ」 としている需要曲線はもっともらしくない
限界費用一定として価格について最大化する 利潤 微分して0 FOC もう一階微分して負 FOCを代入
需要関数の逆数が凸関数ならば、 利潤関数が準凹関数 例 で大丈夫
需要関数が対数凹関数 需要関数が対数凹関数 例 Caplin and Nalebuff "Aggregation and Imperfect competion: on the existence of equilibrium", Econometirca, 1991 費用関数が凸で、需要が微分可能とは限らないとき Mizuno "On the existence of a unique equilibrium for models of product differentiation", International Journal of Industrial Organization, 2003
で 展開すると x軸とy軸上では(0,0)で最小、45度線上では最大
鞍点(saddle point) で 展開すると x軸で (0,0)で最小とy軸上では最大
一般の方向での極大 で が極大 任意(すべて)の に対して が0で極大
任意(すべて)の に対して が0で極大
最大化の必要条件 n(実)変数の実関数 最大化の必要条件(一階の条件 ) 連続微分可能 の一つの近傍が定義域に含まれる (端ではない) 一つのiについて、 xiを大きくするか小さくすれば f(x)は大きくも小さくもなる
一つのiについて、 xiを大きくするか小さくすれば f(x)は大きくも小さくもなる 対偶をとる、 で f(x)が極大(極小)
グラディエント・ベクトルと 最大化(最小化)の必要条件
例 利潤最大化 コッブ・ダグラス生産関数による利潤 利潤最大化の一階の条件(微分して0)
対数を取る 連立方程式を解く
元にもどす 共にrとwの減少関数
rで偏微分する 連立方程式を解く
全微分式に書く ロチェスター・ハットを使う
行列で書くと 逆転する
例 Kについて二階の条件を満たし Lについても同様に二階の条件を満たす
例 xを大きくするとΠはいくらでも大きくなり、最大値をとらない。
極大化の十分条件(二階の条件) • 極大化の十分条件については、少しややこしい • 変数が一つの座標軸の方向のみに動くわけではない では十分ではない
一般の方向での極大 で が極大 任意(すべて)の に対して が0で極大
一階の条件(必要条件) aで 微分してa=0で 評価して0