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計算推論とアルゴリズムの数理 統計数理研究所 土谷 隆. モデリング・数理・ アルゴリズム. 物理学・数学・情報科学. 世の中に存在する様々なデータや情報から有用な知見を得る. 1. 最近の研究から. 凸最適化(2次錐計画)を用いたリニアモーターカー磁気シールド最適設計問題 ( 計算推論+リスク管理 ) 再帰的再計算によるスムージング ( 時間計算量 vs. 領域計算量 ) 多項式時間内点法と情報幾何 (計算の世界の複雑さへの微分幾何学的接近法). (より詳しくは HP http://www.ism.ac.jp/~tsuchiya/ をご訪問下さい。). 2.
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計算推論とアルゴリズムの数理統計数理研究所 土谷 隆 モデリング・数理・アルゴリズム 物理学・数学・情報科学 世の中に存在する様々なデータや情報から有用な知見を得る 1 計算推論とアルゴリズムの数理
最近の研究から • 凸最適化(2次錐計画)を用いたリニアモーターカー磁気シールド最適設計問題 (計算推論+リスク管理) • 再帰的再計算によるスムージング(時間計算量 vs. 領域計算量) • 多項式時間内点法と情報幾何(計算の世界の複雑さへの微分幾何学的接近法) (より詳しくは HP http://www.ism.ac.jp/~tsuchiya/をご訪問下さい。) 2 計算推論とアルゴリズムの数理
1. 凸最適化を用いた磁気シールド最適設計問題 (笹川卓氏(鉄道総研)との共同研究) (目的関数 が小さくなる方向) 凸集合 (許容集合) (目的関数(線形)の等高線) 最適解(線形目的関数最小化) 一般には線形とは限らない が線形な場合が重要 許容解集合の次元:数千から数十万次元 凸最適化問題 3 計算推論とアルゴリズムの数理
凸最適化(2次錐計画法)によるリニアモーターカー磁気シールド最適設計凸最適化(2次錐計画法)によるリニアモーターカー磁気シールド最適設計 山梨リニア実験線 リニアモーターカー : 超伝導磁石で浮上,推進 強力な磁場を発生 車体内部をシールドして,内部に磁場がもれない ようにする.一方,シールドはできるだけ軽くしたい. →最適設計問題(2次錐計画という凸最適化問題に 定式化) (左の図 http://www.rtri.or.jp; 右2つの図 http://www.pref.yamanashi.jp/より) 4 計算推論とアルゴリズムの数理
内点法と呼ばれる多項式時間 解法を開発、この問題を解くの に用いた。 • 問題の大きさ 主双対変数の数:5007 自由度(yの次元):1669 • 計算時間 : 1.8秒 (反復回数:21) PentiumⅢ 700MHz 解法の利点:高速で安定しているため、 異なる想定で一万回解いてロバストな シールドを設計できた。 最適化されたシールドの形 5 計算推論とアルゴリズムの数理
2.再帰的再計算による新しい(粒子)平滑化法の実装2.再帰的再計算による新しい(粒子)平滑化法の実装 (中村和幸氏(統数研 & JST)との共同研究) • 粒子フィルタにおいて、再帰的再計算による平滑化法の実装を提案。 • 日経225株価データのボラティリティ推定に適用。 • 平滑化に用いる粒子を一気に20倍に増やし、従来に比べて格段に分解能の良い平滑化分布の計算が可能になった。 6 計算推論とアルゴリズムの数理
ボラティリティのスムージング分布(従来法と新しい方法の比較)ボラティリティのスムージング分布(従来法と新しい方法の比較) (円) (円) Bubble Crash Black Monday (日) (日) 新しい方法による平滑化分布 従来法による平滑化分布 各曲線はボラティリティ事後分布の 2.3%, 15.9%, 50%(実線), 84.1%, 97.7%点を示している. 各曲線はボラティリティ事後分布の2.3%, 50%(実線), 97.7%点を示している. 1987年1月から1990年8月までの日経225株価のボラティリティ平滑化分布 7 計算推論とアルゴリズムの数理
3.情報幾何と内点法 (小原敦美氏(大阪大学)との共同研究) • 凸最適化のための多項式時間内点法への微分幾何的アプローチ • 『計算複雑度』という『情報科学の複雑さ』と『問題の曲率』という『幾何学的複雑さ』を結び付けて論じたい。 • 内点法:中心曲線を辿って最適解を求める。 8 計算推論とアルゴリズムの数理
計算複雑度を多様体の埋め込み曲率で表現する計算複雑度を多様体の埋め込み曲率で表現する • 凸最適化の求解に要する計算量を厳密に微分幾何学的量(中心曲線上の曲率積分)で表現することに(初めて)成功。 9 計算推論とアルゴリズムの数理